秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


「…!!」


…分かっていたはずなのに。

想定の範囲内だったはずなのに。

それでも、驚かずにはいられなかった。


なぜなら…そう。

たぶん、それでもそんなはずはないと思っていたからだろう。

洋平さんに限って絶対に、今真裕を傷つけるようなミスをするはずがないと、そう思っていたからだろう。


「旦那様のミスではございません。いえ…言ってしまえば、こちら側は何もしていないのです」


「なにもしていない?」


「はい。隠すことも…あえて公表することも、何もしていません。突如、“第三者による暴露”という形で漏れました」


「な……に…?」


第三者の暴露だと…?

…ちょっと待て。

武藤真琴の死を知っているのは…。


「…今うちにいる人間と、日本の真裕の友人と俺の両親くらいなはずじゃ…」


「何らかの形で知っていた者がいると思われます…」


…知っているやつらの中に、口を滑らせてでも他に漏らすようなやつはいない。

となれば、どこかで聞きつけたんだろうが…。


「…このタイミングで…」


時間の問題だ。

こうなるのは時間の問題だと、お義父さんも真裕も分かっているだろう。

でも…今、真裕にショックを与えたくない。

やっと取り戻したのに…。あいつの笑顔。

これ以上負担をかけたくない。


知らず知らず、眉を寄せて考え込んだ。