秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


――楓サイド――


「そう。じゃ、あたしメイリー達のとこに行ってくるね。ご飯の時間になったら呼んでね~❤…さ、行こうか琥珀」


「わふっ」


「うんよしよし❤」


…一見いつも通りの真裕。

でも…たぶん、気付いている。

あいつは、俺が嘘をつくのが下手だというが、俺はそうじゃないと思っている。

真裕の勘がよすぎるだけだ。

そういうことに関してはよく働く勘…。

シュンから聞いた話では、俺が死んだことになっていた時、誰も言わないのにすぐにそれを察したという。

お義父さんも似たようなことを度々言っていたし…。


メイリー達の部屋に行くと言って、琥珀と一緒に出て行った真裕の後ろ姿を見ながら、本当は今どうでもいいようなことを淡々と考えた。


「……」


そして…思い出す。

さっきの、神崎との会話。


冷たい汗が流れるのが分かった。


―――
――
―…


「なんです?」


「…それが…その…」


「真裕には言えないこと…か」


「…はい」


…この時点で、いくつかに絞られていた。

何が起きたのか…。

そして、そのうちに一つに、確かにあったそれが答えだった。



「…奥様のことが、世間に知れ渡りました」