ご愁傷様❤と手を振って、あたしは今度こそ中庭へと向かった。
「さ、先に行ってらっしゃいな」
「わん!」
「うんよしよし❤」
可愛いわー可愛いわー。
この子らなんでこんなに可愛いのかしらー。
「世界中に自慢したい!」
「お前ならできる。そして同時に空前のパピヨンブームも起こすだろうな」
「あらあなた❤もう終わったの?」
「ああ。誰かさんが小躍りしかねない勢いだったからな」
いやあねそこまでじゃないわよおほほ!
ガッツポーズで言い切った瞬間、頭にぽんと手を置かれて言われたかと思えば、それは愛しのマイダーリンであった。
愛する妻❤のために急ピッチで仕上げてきた…もしくは投げ出した!?
「投げ出すかΣ」
「さすがかえくん❤あたしのた…」
「お前じゃねぇ」
「……。あなたのおとおさんはおかあさんを思いやることのできない冷たい人です」
「あのな」
うん、しかし思った以上に早かった。
一緒にお茶出来るわね。
「あそこ、木漏れ日が差しててあったかそう。あそこにこれ持ってこう」
「はいはい…お前先行ってな」
白のアンティーク風の椅子と机をぺんぺん叩きながら言うと、かえくんはそう言ってひょいっと椅子を持ち上げた。
「やりますなだんなっ」
「……」

