秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


くっ…。

『違うもんあたしんのだもん!』って言ってる…!(たぶん)


「あのね、かえくんはね、まおのこと愛してる❤んだよ? そりゃ紅葉達のこともちゃんと好き…っていうか何気に実はすっごい可愛がってるっぽいけどね」


特に梨音なんかは、可愛くて仕方ないみたい。

表には出さないけど…なんかそんな感じ。


「いやでもね? でもまおのことが大好きなんだよ。分かる?」


「わううっ」


くっ…。

『あたしのんが可愛い』って言ってる…!(たぶん)


「そりゃあんた、わんこに可愛さで適うわけないでしょうに! いーい、世の中可愛さがすべてじゃないのよ。愛❤はそんな簡単にはかれるもんじゃな…」


「お前犬相手に何を力説してんだ」


「あっ! かえくん! びびったっ」


はやっ。

もう話終わったの?


後ろから急に声をかけられて、ぐるんと勢いよく振り返ったらそこにはかえくんの姿。

あれ…?

呆れ顔…なんだけど…なんか…?


「…どしたの?」


「なにが?」


「お兄ちゃんなんて?」


「別に…大したことはなかったけど」


「ふーん…」


…嘘ばっか。

かえくんて…やっぱり、あたしに嘘つくの下手だよね。

あたしになにか都合の悪いことだったんだ。

そして解決策もないから…言わないんだ。


彼の目を見てそう思った。