秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


いや…いいんだ。

寝てるだけならまだいいんだ。

ただその場所が問題で。


「…お前さ、手離せよ」


「やー…」


「じゃあ起きろ」


「やだよぅだ…。赤ちゃんも寝るってー…」


「がっつり起きてるように見えるが」


じゃあお前の腹はなんで動いてんだよ。

つーかよく寝れるな…。外から見て分かるくらい動いてんのに。

そんなもんなのか?


「……」


…いや、こいつはきっと特殊だな。

特殊じゃないわけがない。

なんせ真裕だ。

すべてにおいて特殊に決まってる。


「起きねえんなら置いてくぞ?」


「やだ!! どこ行くの!?」


「おっ…と…」


あーしまった…。

禁句だったか…。


置いていくと言った瞬間、半ば叫びながら飛び起きた真裕。

その反動で危うくベッドから落ちるところだったのを、間一髪で支えた。


「いや…悪い。どこも行かねぇよ」


「……本当に?」


「ああ。絶対」


「……なんだ…よかった」