…うん。

自分で言ってて、あんまり関係ないかなとは思ったよ?


「あ、ほら。子どもが産まれたら、あたし達一度日本に行くし。その時会おうよ」


『そうなの?』


「お義母さま達に孫の顔を見せに行かなきゃ」


『そっか…そうね! 楽しみだわぁ❤次会うときはまおの子もいるんだ! きゃ~~~っ❤なんか想像つかなぁい!』


「あははぶっちゃけあたしもー」


もうだいぶお腹も大きいし、検診の時は赤ちゃんの姿も見えるし、動いてるのだってよく感じる。

自分の子がいるっていう自覚はあるけど、自分が母親になるっていう認識がどうにもこうにもしがたいのだ。

娘を抱いてる姿があまり想像つかない。

不思議と…かえくんが抱いてる姿なら、容易に想像つくんだけどね。

みわ先生は、「自覚がないだけで、十分母親の認識を持ってると思うよ。生まれた瞬間に自覚するんじゃない? 深く考えなくていいよ」って言ってたんだけど。


「それよりそっちは? 学校なんてどう?」


『どうもこうも…今までと変わんないわ。…ああ、唯一変わったとすれば、楓がいなくなったから女子共がだいぶ静かかしらね。でも話題にならない日はほとんどないんじゃないかしら?』


む。

まおのかえくんなのに。


『ほら、まおの妊娠のニュースがこの間流れたでしょ? そのこととか…。あと、音楽活動は再開しないのかとかね』


「そういえば…。あの人バイオリンなんでしないのかしら」


仕事が忙しいから…?

まあそれなら仕方ないけど…。


「…よし。やっぱり父様に自分の仕事は自分でさせよう!」


『なに急に』


「それが星野楓を復活させるはずなのよ!」


『はあ…?』