―――……
「真裕、電話」
「むーん…」
「起きろ」
「やだ」
「……」
―ピッ…
『まおーっ? さっき話しできなくってもー…蓮二のバカが変わんないからさあ! あ、元気? 赤ちゃんどう? ていうか聞いてよこないだ修平がさー…』
「……かえくんのばか」
「お前が起きねぇからだ。さっきからずっとうるせんだよ」
せっかくゆっくり眠ってたのに、電話口を耳元に突き付けられてりんりんの声に目が覚めた。
『あれ? まお聞いてる?』
「うーん…聞いてるよー…」
『あれ、寝てたの?』
「うんー…」
『あら…深夜とかだった?』
「ううんがっつり昼ー」
『ならいいや』
いやよくないし。
夜だろうが昼だろうが朝だろうが寝てたら一緒だよ。
『あ、そうそう聞いてよ修平がさー』
「しゅっちゃんはどうでもいいかられんくん…」
『え? 蓮二? また?』
「いや…そうじゃなくてぇ…」

