『具体的Σ』
『そして長いΣ』
『てか熱演Σ』
日本のドラマだったの。
思わず見ちゃったよねー。
瞬き、十五秒に一回くらいしかしなかったかも。
「細かすぎて少ないのかどうかもはやわかんねェよ…」
『その後は?』
『うん見てない』
『え、逆に気にならないの…?』
『いや、ぶっちゃけ心底興味ないし』
『の割には台詞覚えすぎだし!』
頭に入るの。
音も台詞も、記憶は得意分野だから。
「あ、あたし女優さんになろうかな」
「やめろ。冗談でもやめろ」
「冗談よ」
「だから冗談でもやめろっつってんだよ」
『カエデはね、これ以上モテちゃうのが心配なのよ❤』
「愛してるっ❤」
「……」
…さて!
仕事の続きでもしようかな!
「じゃ、琥珀。もっぺん言うけどそこにいてもいいけど邪魔しちゃダメよ。インクが他のとこに付いたらかえくんに怒られるからね」
「くう」

