秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


ま、この人の素敵さはもはや言葉じゃ言い表せないかんね。

仕方ないっちゃ仕方ないよ。


「じゃあ…ちょっと中庭に散歩に行ってくるぅ…」


「上着着ろよ」


「もうあったかいわよ」


「今日は肌寒い」


「はーい。…琥珀、梨音、紅葉、一緒に行く?」


「きゅん」


「きゃはは行くって行くって! 可愛い!」


「……」


よしっ。

かえくんに買ってもらったの着よう。


ごそごそとクローゼットから引っ張り出して袖を通し、上機嫌で琥珀達を連れて部屋を出た。


「あら、お嬢様。どちらへ?」


するとちょうどそこを通りかかったらしい坂本さんが、一礼して声をかけてきた。


「お散歩でーす」


「お一人ですか?」


「この子達が一緒よ」


「楓様はいかがなさいましたか?」


「お仕事中」


「では私がご一緒させていただきます。よろしいですか?」


「うん。どうせこの子達遊びに行っちゃうから寂しいと思ってたの」


…てかそれはさ、なに? あれですか?

一人で行かせてたまるかこのやろってことですか?

……相変わらず坂本さんってかえくん以上に心配性だよね。