――真裕サイド――
『しかしいいわよねーマヒロは』
『なにが?』
なぜかメイリー達も一緒にポトフを食べながら楽しくお喋りしていると、急にリジュがため息交じりに呟いた。
『だってほら。あんな旦那ゲットして』
「真裕にゲットされた覚えは…」
「ああ…。どっちかってーと親父さんのほうらしいな…」
『どうしたの急に』
あ、この人参超美味しい。
甘いんだけど。
『だってあたしなんか彼氏もいないんだけど』
『ああ…うん。分かるかも』
『えΣ失礼な!』
いや…顔はかわいいしスタイルもいいんだけどさ…ねえ?
まあ一言で言えば…。
「性格……っていうか」
『ちょ!Σ 今見た目のこと言うより絶望的なこと言ったよね!?』
『やだ冗談よ』
『聞こえないし!』
まあ…だって冗談じゃないしねぇ…。
『どっかにいないかな。容姿よし頭よし性格よし経済力よしのいい男』
『そういないわよそんな男』
『あそこにいるけどいる?』
うちの旦那。
ちょうぴったりじゃん。

