実にうざい。
「親子揃ってよく回る舌だな」
「真愛はまだしゃべれないわ」
「そのうちこうなんのか…」
楽しみでしょ♥️
父様の言葉通り、結局自由にし始めたあたし達。
本家の集まりといっても、数年前からこうなのだ。
なぜって、さっきも言った通りあたしが人見知りだから。
それまではカチッとした堅苦しい会だったらしいのだけど、そもそもあの父様にそんなの、向かないと思わない?
機嫌のいい真愛のほっぺたを突つきながら、前菜に手を伸ばした。
「んま! かえくん、これおいちい」
「手で食べない」
「だってまお、お箸上手に使えない!」
「あのな…お前も日本人の端くれなら箸くらいいい加減覚えろ。真愛が大きくなったときどうすんだ?」
むー…。
怒られちゃった。
「こお?」
「そうじゃなくて…」
「まーおちゃんっ」
あん?

