「あらあらあなた達…」
困り顔で止めようとするおばさまに笑ってみせ、歩み寄った。
「はいはい2人とも、彼はあたくしの夫ですわよ♥ちなみに由美江ちゃん、この人サインをねだられたことは多々あれど、一度たりとて応えたことのない薄情者よ? それに化粧水なんて繊細なもの、使わないわ」
「あっ! お従姉さま!」
「真裕お従姉さま!」
「おまえ助けに来たのかけなしに来たのかどっちだ」
「お従姉さまの子!?」
「見たぁぁい♥♥」
真愛を見た瞬間かえくんのことは忘れてしまった様だ。
「やだっ♥可愛い!」
「お従姉さま本当に結婚されたんですねっ。本当に赤ちゃん産まれたんですねっ」
「あらおほほこの子ったらどういう意味かしら?」
次第によっちゃ、聞き捨てならない一言だわ?
「いえ! ただ、あのお従姉さまに限ってお母さんだなんて…」
満面の笑みでなにを言いさらすかこのがきんちょ。

