秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


「それよりあなたこそ休んだら? 最近仕事ばっかりじゃない」


「そんなもん、俺に言われてもな…。あの人が持ってくるんだから仕方ねーだろ」


「いいのよ父様の言うことなんて無視すれば」


「そりゃお前はな」


うん。あなたでも大丈夫だと思う。

どうせ「楓くんたらひどいっ」とかって嘘泣きする程度だわ。


「じゃあ今日は…デート行こっか❤」


「本気で言ってんのかコラ」


「きゅう…」


身も蓋もないとはまさにこのこと!

ぐさぁっ…って刺さったわ…矢が。言葉の矢が。


「だあってぇ…。もう一ヵ月もどこも行ってないのよ。行こうよ行こうよ~」


「そんなことしたらここも知れるぞ? いいのか?」


「う…」


それは…ちょっと…。

この子が生まれて本邸に帰るまでは…ここを知られたくない。

毎日押しかけられるのは嫌だから…。


残念だけど、変装という手はなぜか使えない。

バレるのだ。

かえくんのオーラのせいかなんなのか、絶対にバレてしまう。


いつかの日本人の彼らが言っていた。

ほら…ふたごとかいう地球外生命体。


「地球外生命体とか言うな。世界中の双子に謝れコラ」


「ごめんなさい」


…そう。だから言ってたんだって。

『どうりで輝いてると思った…』って。