秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


くすくすとおかしそうに笑うかえくんに連れられて、あたしは真愛を抱いて大広間へと向かった。

せっかく可愛い服を着せたというのに、梨音達には出番がないらしい。

それを聞いたときにはもー、できることなら小一時間ほど泣きはらしたいほどだった。


「つーかこれはなんの会だ?」


「お披露目会でしょ?」


「いや…そうじゃなくてな」


かえくんがそう言いかけたときにはすでに、大広間の扉が目の前で。

彼は仕方なさそうに口をつぐんだ。


「失礼しますわ」


そしてあたしは、そう声かけながら扉を開ける。

数年ぶりにお会いする伯父様方もいらっしゃるはずだわ!


「さ! あたくしこれからあなたとこの子の自慢で忙しいから、あとは適当に頑張って♥」


「は?」


ありえない、とでも言いたげなかえくんを華麗にスルーして中へと入った。


「ごきげんよう叔母様。お待たせいたしまして申し訳ありません」


「あらまあ真裕ちゃん! 大きくなって……あらっ! まあまあこの子が真愛ちゃんね?」


一番手前にいたのは、時江叔母様。

父様の妹にあたる方だ。