──真裕サイド──
かえくんにとても素敵な提案をもらってから数時間。
あたしも真愛も梨音達も無事着替え終わり、大広間には既に本家の親戚が集まってきていた。
「あなたー?」
「ん?」
あとは彼を連れて大広間に行く(というか連れて行ってもらう)だけなので、部屋に戻ってみると。
「やだ素敵…!」
「…馬子にも衣装だな」
「もー照れちゃって♥素直に『可愛いぜ。似合ってるぜマイハニー』って言えないのーもー♥あ! あたしは言うわよ!? かっこいい! 似合ってるわマイダーリン♥」
「……」
どうやらあたしの勢いにたじろいでいるらしい!
一瞬引いた顔でなにか言いたそうにしたものの、すごくため息をつきたそーに黙った。
「その格好で黙ってればそれなりにちゃんとして見えるから、お前今日もう喋るなよ」
「うんわかったー。……なんでΣ!」
…かと思えばとっても失礼なことを平然と言ってのけた!
「もーっ! 早く大広間連れてってーっ」
「あーはいはい…」

