──楓サイド──
「……」
あいつなんであんな…ハイテンションになれるんだろうな…。
「くー?」
「ん?」
ああ、そうだな。
お前も置いてかれちまって…。
「おいで琥珀」
着替えとけと言われても、何に着替えるものなのか分からない。
普通なら、ただの親戚の集まりで気張ることはない。
…が、藤峰本家の集まりとなると話は別だ。
それなりに正装なんだろうな…。
─バタバタバタ…
─ばんっ!
「かえくん大変!」
「お前よくチビ3つも抱えて走れたな。火事場の馬鹿力か?」
「そんなことより大変……えっ火事!? それこそ大変Σ!」
両脇に、真愛と梨音紅葉を抱えて戻ってきた真裕。
推定合計およそ8キロ弱。
真裕にしちゃ、火事場の馬鹿力並みだ。
「ねえねえ火事どこ!?」
「ああ、もう忘れろ」
「えっ忘れ……うん、わかった」
ふっ。
相変わらず単じゅ…素直なやつ。

