───……
そしてそれから二週間。
今度は、藤峰第二邸…つまり我が家に本家の親族がそれはもうわやわやと集まる日だ。
「言い方おま」
坂本さんは朝から準備に大忙しだし、あたしなんかは大広間への道を覚えるのに一週間前から必死だ。
「かえくんおぼえた?」
「たりめェだろが」
「じゃあいいや! 覚えなくて!」
「……」
そんなことより今日はなにを着ようかしら。
そして…!
「この子になに着せようかしら…!?」
やだ!
やだ楽しい!
「見て! ねえ見てかえくん! やっぱりうさちゃん超可愛いんだけど!」
「分かったからもう少し落ち着いてやれ」
あたし、お着物着ようかと思うのよね。
だから真愛にもお着物着せてみようかしら。
「あっ!! …梨音と紅葉にも…♥」
「…輝きすぎだろ、全身」
「あらやだもうこんな時間! 早くお着替え……あ! あなたもね! じゃ、あたし行ってくるーっ」
「お、おう…」

