「ふっ…単純」
「こーいうのは素直で可愛いっていうのよ。てかあんたが素直になりなさいよ」
「いやなにが」
「あんたはねー感情表現があほみたいに下手くそなんだから、直接言葉に出さなくっちゃ!」
「え? ちゃんと言ってくれるよ毎に……キャーッΣ」
思わず口を挟んだら、すごい勢いで真愛のお布団が飛んできた。
びっくり!
ママびっくりだよ!
「まお…」
「え!? まじで!? えっなんてなんて? 愛してるよ♥って?」
なにか言おうとしたかえくんを遮ってのお義母さま!
負けじとあたしも、かえくんに喋る隙を与えなかった。
「えーっ? えっとねぇー可愛いって♥♥! キャー♥」
やだーんやだーん恥ずかしいぃぃっ♥♥
「やあだーっ! なにそれ似合わなーい! いやーやっぱり人間愛する人ができたら
変わるもんなのねー」
愛する人!?
「かえくんかえくん、愛する人! まおかえくんの愛する人なの!」
「ああ……はいはい…」
ハイテンションで訴えかけるあたしとは裏腹に、なぜかものすごーく疲れた様子のかえくん。
頭を抱えてため息をついていた。
「?」

