蓮二……。
ああ、おおよその見当はついた。
「…ん」
『ああ、久しぶりだね。まおちゃんに言ったってどうせ無駄だろうから君に言うけど』
「ああ…それは正しい判断だ」
『花梨のど阿呆が馬鹿なこと言ったみたいだけど、聞かなかったことにし…』
「ふぇえーっ! ふんにゃああ~っ」
『……なにやら尋常じゃない新生児の泣き声が聞こえるけど、君誘拐でもしたの?』
「うちの娘だΣ」
『ああ、そうか……生まれたんだっけ。実感ないなぁ』
本気で言ってたのかよ。
真裕じゃあるまいし。
「かえくんかえくん助けて!」
「ああー?」
「あたしじゃ嫌だっていうのーっ」
「まおちゃんまおちゃん、ママは?」
「はいっ」
「んにゃっ……」
「あっ! 泣き止…」
「……にゃああぁぁ!」
「…まないーっΣ!」
しゃーねぇなこいつら…。
大騒ぎの三人に目をやり、思わずため息を漏らした。
「貸してみ」
「どおぞ」
「ふ~え~っ……んにゃっ…んんー…」

