―――……
翌朝の真裕はあり得ないくらいに元気だった。
珍しく、俺より先に起きていたのに起こさなかったのにも驚いた。
「お前、なにしてたの?」
「なにが?」
「朝……早く目覚めたんだろ?」
「そおだよ。お義母さまと家事のお手伝いしてたの」
家事……手伝い…。
真裕が…?
「……怪我は?」
「してないわΣ! 失礼かΣ!」
無傷……真裕が…?
「……熱は?」
「ないわッΣ! 失礼かΣ!」
……ほお。
なるほど今日はこの季節というのに雪でも降るんだな。
「ねえさっきから失礼すぎない? 仮にも愛妻♥なのに。……仮なのΣ!?」
「いやお前が言ったんだよ」
まあ結果的に怪我がないんならかまわねえが…。
なんつーか、少しずつ大人になっていっているというか…俺離れしてってるような…。
「寂しいんだ」
「Σ」