「じゃあ今度こそいってきまー…」
「おい。今度はタオル置いたままだ」
「あらいやだ。…じゃあママ行ってくるからねぇ♥ いい子に待ってるのよ。琥珀達もね!」
まったく…。
世話の焼けるやつだな。
ソファに深く腰を掛けてもたれかかり、胸の上に真愛を乗せた。
「なんていうか、ちゃんと父親やっていけそうね」
「まあな」
真裕の世話が出来れば、他のなんだって出来る気がする。
「ところでこの靴下履かせてみていいかしら」
「靴下…」
履いてるだろ。
「編んだのよ♥ 可愛いでしょ」
「へー…」
「起きないかしらね」
「大丈夫だろ。あいつと一緒で、一回熟睡すると起きねぇよ」
適当に答えると、親父と二人、慎重に靴下を脱がせていた。
あまりに真剣なその顔に、笑いを通り越して呆れる。
まあ確かに、真裕がいない今泣き出すと厄介だが…。
つーかなら今するなよ。
結局真裕が出てくる頃には真愛が泣き叫んでいて、「なにが起きたの…?」と怪訝な顔をされた。

