そうしてゴタゴタしながらも、時々キッチンのほうから真裕の悲鳴が聞こえて慌てて駆けつけるようなことがありながらも、なんとか調理を終えたようだった。
「ふーっ。怪我しなくてよかった♥」
「お前な……」
俺がどれだけ寿命縮まったことか…。
「なにぐったりしてんのよあんた。初めての愛妻の手料理でしょ! もっと嬉しそうな顔しなさいな」
「してられるかよ……よく指のひとつふたつ落とさなかったもんだ」
それでもまともなものが仕上がってるあたり、もはや奇跡に近い。
「見て見てかえくん、これまおがやったの!」
「ん…えらかったな」
「でしょー!? えへへー♥」
ふっ…無邪気なやつ。
そのうち真愛が成長すれば、もうどっちが子供だか分からなくなるんじゃねえのか?
「こんな豪勢な食卓久しぶりだなおい。おまえ、俺だけの時手抜いてるだろ」
「当たり前じゃない。あなただけのためにどうして手間暇かけなきゃならないの」
「んなあっ…!?Σ」

