「んーっ♥」と頬ずりをしながら真愛を受け取った真裕を見て、また思う。
こいつの親バカ加減、日に日に増してくな…。
「あなたはもうちょっと堂々と可愛がっていいと思うわよ。なにも夜中にじいっと見つめてこっそり『可愛いなー…』なんて思わなくたっても」
「Σ」
やなんで知ってんだこいつΣ
「あんたそんなストーカーみたいなこと…?」
「いや、言っておくが隠れてこそこそしてるわけじゃねーよ」
ただ…真裕が眠るのを確認した後、仕事をするために起きたとき。
眠る真愛と真裕を眺めては、こいつら可愛いなー…とは…思ったりもするが…。
そのときやっぱりこいつ、起きてんのか…。
「なんかねベビーベット覗き込んで、時々優しーい顔して真愛のほっぺ触ったりしてんの。あたし前、半分寝てたけど確かに見たのよ」
「……」
こいつ余計なことばっかりペラペラ喋りやがって。
こめかみが引きつるのを感じながら、ジロリと一睨みした。
「まーっ。実は子煩悩パパなのね! やーだ意外ーっ♥」
「そうなのーっ! 人間味を感じないくらいカリスマ性に満ち溢れてるけど、これでも一児の父です…♥」
人間味を感じないくらいてお前。
それはお前どういう意味に受け取りゃいいんだよ。
思わず心の中で突っ込んだ。

