「藤峰家みたいなおうちではティーバックなんて使わないかしらねぇ…」
「さあー…?」
いやぁー…なんのことだか…。
「まっいっか♥ じゃあこれ開けて、ここに置いといてね。お湯沸かすから」
開ける?
って…どこをどうやって…?
受け取ったそれをくるくる回しながら凝視していると、くすくす笑いながらママがお手本を見せてくれた。
「ほら」
「わーっ♥!」
すごいすごいすごいぃぃ♥
アールグレイの香りがしてきたよ!
「あと三つ、よろしくね」
「うん♥」
さっきママがやっていたようにおそるおそる紙を破いてみると。
「キャーッ♥! 見て見てかえくん見て見て! お紅茶の香りがするもの出てきた!」
「ああすごいすごい」
これこれお茶なの?
どうやって飲むのかなあ!
「せっかく真裕ちゃんがかわいーく報告してるのに、あんた冷たい返事ねー」
「いつものこった。大体よく考えても見ろ。そんな感動するようなことじゃねえだろ」
「これどうやったらお茶になるの?」
「お湯を注ぐのよ。もうちょっとで湧くわ」

