秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


―――……


「つーいーたーよっ♥ 日本の空気ですよ~」


久々に来たな、日本…。


しがない日本人らしからぬことを感じてしまうあたり、もうすでにしがない日本人ではないのかもしれない。


嬉しそうに真愛の頬をつつく真裕を横目に、どうしようか迷いつつも結局携帯を出した。


「ん。なにすんのー?」


「車出してもらうんだよ。この荷物持って歩けるわけねぇだろが」


「お義父さま?」


「ん」


今日着くことは言ってある。

今頃二人で大はしゃぎしていることだろう。


『かえ…『かえくん!? なになに着いたの? 真裕ちゃんは? 真愛ちゃんは!?』


「……」


「ちょちょちょΣ! 切らないの! なんとなく想像つくけど切らないの!」


『ほらほらあなた、早く車の用意して!』


『あ…う、うん…』


『じゃあ今から向かうからねー待っててね真裕ちゃん、真愛ちゃん♥』


「……」


いや…すべてにおいて間違ってんだろ。

電話出る人間も間違ってれば、話しかける相手も間違っている。


「ママなんてー?」


「もうしばらくしたら来るだろ」