「かえくん、入んなーい!」
「そりゃ入んねえよΣ 二つに分けろ」
「かえくん、重い! 片手作業むつかしいー」
「そこ降ろせほら」
「んっにゃあぁぁっ!」
「かえくん、降ろしたら泣いた!」
「あーもう、お前そこ座ってろ。ほら真愛持って」
真裕のペースじゃどうせ間に合わない。
それなら最初から自分でやったほうが早いと、真裕の散らかしまくった荷物を詰め込んだ。
「どうやったら小一時間でこんなに散らかせるんだよ…」
「だって、すぐ必要なものが下の方にあったんだもの」
「……」
そういうのは出しやすいところに入れるとかしろよ。
要領悪いなほんとに。
「琥珀達にもリードつけとけよ」
「ちょっと待って、真愛おむつ」
「今かΣ! 親子そろってタイミングわりぃなおい」
「え? かえくんタイミング悪いの?」
「お前だよΣ」
どんだけポジティブな思考回路してんだこいつは…。