「あ……そうだ。あのねあのね、来週ちょっと行きたいとこがあるの」
「どこに?」
「日本」
「……」
お義母様達に孫の顔をお見せしに行こうかと思うのよね。
藤峰の親戚は、来月のお披露目会があるし…。
「待て。ちょっと待て。ひとつずつ突っ込ませろ。…まず“ちょっと来週行きたい”で行く距離じゃねえだろ日本は。そしてなんだそのお披露目会ってのは。なぜ俺が初耳なんだ? え?」
「え…え……」
「…いや、いい。一気に答えようとしなくていいから」
えーっととりあえず…。
「だって日本はかえくんの生まれ育ったとこだしご両親もいるんだから、なんにも不思議はないじゃない」
あたしだって、日本と関係ないわけじゃないし…。
「……まあそこにはどんなに言ったところでお前には通用しないだろうから、これ以上は言わんが」
「?」
「で? もうひとつは?」
なんだっけ。
えーとえーと……あっ!
真愛のお披露目会!
「あなたのお披露目も兼ねてるのよ。藤峰本家のお祖父様達だけじゃなくて、分家の伯父様方やお嫁に行かれた叔母様方や…それから…」
「いや、参加者はとりあえずいい。じゃなくてだな…」
こめかみを押さえながら頭痛に耐えているような様子の彼に、少し心配になったけど、続けた。

