「えっ…? ドイツ語どこで覚えたの…?」
『…ねえ、バカなの? なんなの?』
『マヒロはどうなってもマヒロってことでしょ…』
まあこいつのことだから本気で言ってんだろう。
なんせ真裕だからな。
「おいおい、いつまでもボケてねェで早くしてやれよ。泣いてんぞ」
「シュンだΣ いつの間にΣ!」
これまた本気で今気付いたらしい真裕は、初めて俺達のほうを見た。
『や、やっほーマヒロ』
「メイリーだΣ」
『見せて見せて見せて見せて!! 赤ちゃんみーせーてーっ!』
「ハディだΣ」
『久しぶりマヒローッ♥ おめでとうおめでとうついにママなのね!』
「リジュだΣ」
『すげー! ほんとにいるよ。見ろよシュン』
「アッシュだΣ」
いちいち反応しては、寄ってくるやつらを凝視する。
相変わらず面白ェ。
「んにゃっ……にゃっ…あぁぁぁ!」
「泣き叫んだΣ」
『可愛いーっ♥! マヒロそっくりなんだけど!』
『ねえねえ今なんで泣いてんの?』
イマイチ状況を把握しきっていない真裕に、こいつらは質問攻めを始めた。

