『マヒロの声!』
嬉しそうにそう言うと、メイリー達はぞろぞろとまたも勝手に入っていった。
…まあ俺もまったく遠慮はしてねェがな。
「はいはいよしよしごめんね。どしたの目醒めちゃったのー? しょーがないねーでもパパおねんねだから、あっち行こうね♥」
そんな真裕の声とともに、完全に開けっ放しになっていた一つの扉から真裕が出てきた。
「あれっ琥珀どうしたの? …あ! こら紅葉ーっ梨音ちゃんいじめないの!」
「んふえっ……」
「ああっΣ よしよし泣かないの! 怖くないから…ごめんね」
赤ん坊をあやしながら、喧嘩する犬達を諫める姿を見て…俺達はぽかんと立ち尽くした。
「あっそうだ! 朝ご飯食べるの忘れてた! せっかく坂本さん持ってきてくれたのに……」
『ま……マヒロ?』
「え? 誰か呼んだ? 今忙しいから後にして。とりあえず先に真愛に…………」
―し…ん……
「……え? 今の誰? ……はっΣ!! 真愛あなたがΣ!?」
『いやんなワケあるかいッッΣ!!』

