「あんた達あり得ないくらい冷静だな…」
「そりゃ慣れてるもの。ユウキこそ冷静じゃん?」
「そうか?」
大体、この二ヶ月が不思議だったのよ。
かえくんの無事といい、あたしの妊娠といい、色々あったのに驚くほど静かだった。
今までなんて何もなくても騒々しいときだってあったのに。
平和なんて長続きしないものよねぇ…。
「普通はお前の言う平和とやらが日常なもんだがな」
「あら、これからはあたしの日常があなたの日常よ❤」
……。
「……え、すてきじゃない!?」
「はあ?」
「なにが」
だって…!
「だって“人生を共にする”みたいな言葉ですてきじゃない!? あたしって天才!」
「意味わかんねぇよΣそしてなんだその自画自賛Σ」
「ふっ…いい奥さんもらったなあ?」
「わざとらしいんだよなんだそのにやけ顔は」
わ…! 我ながら頬の緩む一言だわ…!
「ハア……」
そう…。
共に人生を歩むと決めた二人……同じ日常を送るのだ。
そしていつしか、それぞれの日常は二人の日常に…!
「分かったから座れ。興奮しすぎ」
「やだなあ落ち着いてるわよ!?」
「いやいや目。太陽バリに輝いてるから」

