え……。
父様が…?
おもっきし不安。
なのでそれを全面に出してみた。
「なにその顔。楓くんまで」
「いや……」
「言っとくけどね、お前の名前だって、私が決めたんだぞい」
「……え"ー……」
「なんだその嫌そうな反応は」
別に? 別に?
あっ、大事なことなので二度言いました。
「まあ聞きたまえ♥」
「手短にね」
「分かった! ……いやおいΣ」
泣き止んでうとうとしかけている娘を抱いて、小声で会話。
なぜだか頭を寄せ合っているあたり、あ、親子だななんて皮肉にも思ってしまった。
「あのね…真裕の真に愛で、真愛(まちか)ってい…」
「却下」
「なぜΣ!? 全部聞く前から!?」
「いやだって…真実の愛…って名前…」
「まあまあ聞きなさいよ。…ほら楓くんも」
「いや、聞こえてるんでそのままどうぞ」
「おお、そうかね」

