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「九月二十六日午後四時二十二分だね。ちゃんと女の子だよー安心してね楓くん! あっちの部屋のもの達、しっかり使えるよっ」
「は、はあ」
「もっと感動してよー我が子の誕生だよ?」
「はあ……」
輝かんばかりの目で俺を見ては、子供を抱いてすり寄ってくる。
感動しようにも、そんな顔でおっさんにすり寄られては出来る感動も出来なくなるってもんだ。
「まっ、お父さんはすぐには実感湧かないかもね。とりあえずお疲れ様真裕ちゃん。それとおめでとう」
「んー…ハア…ッはー……」
「真裕……」
「ん…」
汗ばんだ額を撫でると、真裕は優しく微笑んだ。
「…お疲れ。…あー……サンキュ」
「ふふっ。照れてる~…」
「うるせぇな」
ぐったりした真裕の頭をもう一度撫でた。
『みわくんみわくん今なんか聞こえたよ!? ねえ入っていい!?』
「あっ。そおだそおだ。お祖父ちゃんにも会わせてあげなきゃね」
お……お祖父ちゃん…。
「…おじいちゃんですってよ」
「…何も言うな」
俺も言わん。

