あ…そういや、野木さんにも伝えないと、いつまでも玄関で心配しながら待ってんな。
「……」
いやでも今置いていくわけには…。
…ああ、みわ先生が来たらでいいか。
そう思って、横たわる真裕のそばに座り、ずっと背中を撫で続けた。
―コンコン
「失礼いたします」
三十分ほど経った頃、ノックと共に坂本さんの声。
みわ先生を連れてきたようだった。
「遅くなってごめんね。どう?」
「さっきからだいぶキレ気味に…」
「あはは。真裕ちゃんらしいねー」
「笑うなッ!!」
「投げん…」
「んうるさいッ!」
「……」
「…なんか言えよ!」
いや今うるさいっつったろ。
「お、お嬢様…」
坂本さんが、おろおろしながら心配そうに声をかけるも、真裕はまったくの無視。
でも、長いのはここからだった。

