「真裕っ……」
慌てて上半身を抱き起すと、苦しげに表情を歪めた真裕。
「かえくんっ……?」
「ああ。どうした?」
「痛い…」
「みわ先生呼んだか?」
小さく首を振る。
ちらりと机を見ると、携帯が無造作に投げ出してある。
とりあえず真裕をベッドに連れて行き、すぐに電話を手にした。
『もしもーし』
「藤峰です」
『おお楓くんか! どうしたの? もしかして陣痛きた?』
「ああ、たぶん…」
『よかったよかった。よしじゃあすぐ行くからねー待っててね真裕ちゃーん!』
いや、電話俺…。
思わず言いそうになったものの、ぶっちゃけ今はどうでもいいのでスルーして受話器を戻した。
「かえくん…?」
「ん?」
「お仕事は?」
落ち着いたのか、楽になった表情で聞いてくる。
「電話で伝えとくから大丈夫だ。…つーかたぶん、そうしたら義親父さんも飛んでくるぞ」
「そう……かもね」

