秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


――ユウキサイド――


―コンコン


大学も休講で、真裕も静かで、平和に一人の時間を過ごしていた昼下がり。

普段あまり鳴ることのないノックが鳴り響いた。


「はい?」


真裕……はノックなどせずにいつの間にやら入り込み、気が付けばそこにいたりする。

違うな。


楓? …は来ることないしな…。

それにあいつもノックなんてしなそうだ。


じゃあ坂本さんとかかな。


それなりに考えてアタリをつけながら返事をするも、向こうからはまったくの無反応。


「……?」


―しーん


「……まあいいか」


「よくないよおぉぉぉっ!? なに君その淡白さ! もうちょっと興味を持ってよそして『えっ…? ぽるたーがいすと…? …ホラーッ!?』…って叫んでよ!」


「あんただって推測がついたからどうでもいいんだよ。興味持ったところでポルターガイストとは別に思わねえよつか叫ばねえよ」


「うわすっげ冷たい。楓くん以上に冷たい。まおくらい冷たい」


というか一体何の用事で真裕父が俺の部屋に現れるわけ?


耳元で叫ばれたせいで顔をしかめながら耳を押さえ、いじけてみせるこのでっかい子供を睨みつけた。


「なんか用ですか?」


「意外と優しいΣ」


「いや普段どんな扱い受けてんだΣ」