秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


飛び上がって喜びたいのをなんとかおさえ、含み笑いを浮かべた。


…のに。


「…なんか当たってるんだが」


「…娘の手よ。いやあね」


あたしは笑みをこぼすだけにとどめたというのに、我が子はというと絶妙なタイミングで大はしゃぎ。

最近は手足をにょーんと伸ばすと、その形が外から見ても分かるようになった。

あたしがかえくんに引っ付いてるから、お腹越しに彼の体に触れたらしい。


「お…手の形か?」


「そうだねぇ」


「ちっせえな」


「そりゃあねぇ」


あんまり大きかったらあたし、腹ん中に抱えてなんかられないよ。


「…人の体の内側から手が見えると、なんか気持ち悪いなおい」


「気持ち悪いとか言うなよ我が子に」


そりゃ最初はあたしだってギョッとしたけどさ。

可愛いじゃないか。

形も分からなかったのが、こんなに人間らしく育ってる。

そう思うととても嬉しい。


「どうしようかなーお父さんっ子になったりしたら…」


「どうってなにが」


「だってかえくんはあたしんの…!! …じゃなくて娘はあたしんの!」


「……」