「なにやってんだお前…」
筆記用具以外にも、色々なものをずっと投げ続けていたんだろう。
部屋には様々なものが散乱している。
「お気を付け下さいまし! 真裕様は我々が眼中にありませんゆえ…も、物が当たります…」
「…当てられたんですね」
「いいいいえそのようなっ…!」
「まったく…。おい、まお?」
片隅にうずくまる真裕のもとに歩み寄った。
「こら」
「えーえー、そうですね。まおが足捻ればよかったのにね。むしろ頭打って死んでまえーってか? ケッ。そんな死に方してたまるかっ」
「……」
意味が分からん。
コイツ一体なんなんだ。
「まお? 聞いてんのかーおい」
「あぁら嫌だわあの人の声が聞こえる。幻聴かしらそうかしら。そうよねそうよね、だってあの人今頃まおに愛想つかしてるもの。……えええ!? 愛想つかしてんの!? マジで最悪! なんで!? なんで!?」
「……」
バカだ。バカなんだ。
どうしようもねえバカなんだなコイツ。
思わずため息をつきそうになりながら、ぽんっと真裕の頭に手を置いた。
「くぉら戻ってこい」
「ん……。あれ、かえくん…」

