珍しく真裕から電話。
朝から電話してくることはねえのにな…。
その瞬間にそいつらのことなどどうでもよくなった。
『かえくんかえくんどうしよう~っ!』
「だから琥珀がなんだって?」
『うえーんっ…痛いー。琥珀が足痛いってー』
「足?」
…足痛い…って…いや、お前言葉が分かるわけじゃあるまいし。
思わずそう言いそうになった。
『さっき滑り落ちたの! そしたら座り込んじゃって、足に触ると痛がるの! あーんかえくん~っ』
「分かったから泣くな。野木さんに頼んで病院連れてってもらいな?」
「ねえユウキ、電話の相手さあ、もしかして奥さん?」
「うん」
「へえ…ああいう顔とか声、できるんだ」
「なんか違うか?」
「ぜんぜん違うわ。優しいっていうか」
「まあ…あいつ、真裕に溺れきってるもん」
「ええーっ。女に溺れるタイプには見えない!」
「おい外野。うるせぇ」
「すいません!Σ」
人が電話してる真側でごちゃごちゃと…。
じろっと睨みつけながら言うと、全員黙った。
「…ねえほら。ぜんぜん違う」
「…まあ…な」

