―――……
「あっ。星野楓来たー」
「いや、来ないほうがどうかと思うよ…?」
「来なさそうじゃん」
「確かに…」
「……」
この日本人の三人組。
俺がここに来た次の日から、恐る恐る近づいてきた。
理由、「日本人だから」だそうだ。
「星野楓だから」と言わなかっただけマシだと思うようにし、なおかつ無視を決め込んでいる。
「ていうか結美ちゃん、あんまり星野楓星野楓連呼しないほうが…」
「だって星野楓だし…」
「いやっでも藤峰家の人だよ?」
最近言われるようになったこれ。
「藤峰家の人」。
なによりもまずそれが立つようになった。
やっぱり雲の上…というか、別世界の人間のように感じるものらしい。
「…あのー…。星野楓って言わないほうがいい? 藤峰楓って言った方が…」
「そういう問題じゃないΣ! そういう問題じゃないよ結美ちゃんΣ」
「……」
いや…俺は一体どうすりゃいいんだよ。
「いや、すまん。無視しといてくれ」
「どうした? …は? ああ…」
「無視したΣ! 俺の言葉からして無視したΣ! 電話しとるΣ!」

