秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*



――真裕サイド――


「…あ…楓様…!」


「真裕?」


「先生が帰られてからずっと眠ってらして…」


「……」


「え…? かえくん…?」


「真裕…」


あれ…。がっこう…?

…ていうかあれ。

あたしは…。


「あ!」


ハッと覚醒してそのまま手をお腹へやった。

よかった…いる。


いつもいつも、この繰り返しだ。

なんでこんなに…あたし、赤ちゃんにつらい思いさせてるのかな…。

目が覚めたとき、いつも思うんだ。


「大丈夫か?」


「うん…」


こうしていつも心配してくれて、仕事中でも帰って来てくれるかえくんにも悪いと思う。

泣きそうな顔でそこに立っている坂本さんにも…。


「かえくん…お腹痛い…」


「もう少し辛抱しな…」


「……怖い」


「大丈夫だよ…」


そう言って静かに頭を撫でてくれるかえくん。

体の力が抜けていくようだった。