秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


――それから二週間。

俺は今、自分の状況に吐くほど嫌気がさしている。


「つーかなにも俺と同じ教室じゃなくても…」


「誰が貴様といたくてここにいるか」


「…口調変わってんじゃねーか」


『星野楓…』

『実在したんだ』


…その反応はおかしいだろうが。


結局俺は、ユウキの留学先の大学に行かされていて。

久々に人の注目の的になっているわけだ。

まあ…日本人ほど大騒ぎをしないだけマシなのかもしれな…。


「ちょちょちょっ…咲乃っ、咲乃っ」


「落ち着けば?」


「ほんとだぁ。本物だねぇ」


……いんのかよ。日本人。


「ほんとだぁってアンタねえ」


「うん…でも結美ちゃんこそ静かにしないと、なんかほら。怖いよ?」


「誰が」


「彼が」


「……星野楓?」


「そう。誰が見ても分かるくらい不機嫌」


「いや…それ聞こえてたらその方が怒られるんじゃね?」


……。


「…だってさ。怒んの?」


「知るか」