よおしっ。
うん、結構早く着いたなー。
今日はケーキ食べるの❤
やーん楽しみっ。
「かえくんかえくんっ。あすこ行こうよ」
「……一切れ…が、二千五百円…?」
わはお❤
あたしね、このサクサクのが好きなの!
しかもフルーツがいっぱい乗ってるわ…❤
なんて素敵…!
「いや、計算間違い…? ……いや、二千五百円だろ…」
「どうしたのかえくん。美味しいのよ。父様がよく買ってきてくれたのと同じお店だもの」
なんかかえくんがブツブツ言ってるわ。珍しい。
「ねーこれとねっこれとねっ、あ! これ…❤」
「あっちにも店あるけどいいのか?」
「うん。だってここが目当てだもの」
「あっそう…」
このお店に来たかったの、あたし。
ぺたっとショウウィンドウに張り付いて、次々指差していった。
かえくんはちらりと後ろを振り返って言ったけれど、あたし興味ない。
「ねーねーこーれーもっ」
「三つかよ…」
「かえくんもいーる?」
「いや、無理」
「まー…」
ほんとにもう。