「これ…………あの時渡したかったプレゼント。別れを告げる女から貰いたくないだろうけど、受け取って欲しい…………」 直緒は言い終えると俯いて何も言わない和輝の首に、紺色のマフラーを巻き付けた。 「あなたのこと見守ってるわ。 必ず幸せになってね。 大好き!」 直緒はそう告げると、和輝の前から立ち去ろうとした。 和輝は背を向けた直緒の手を急いで掴むと、自分の方へ抱き寄せた。 「直緒……愛してる…………」 「ありがとう…………ばいばい」