公園の時計がちょうど午後3時を示した。 彼女の姿はまだ無い。 和輝はもう少し待ってみようとベンチを立たず視線を地面に落とした。 どれくらいそうしていたのか、「ごめん!」という声が聞こえ、はっとして視線を上げると、会いたくてたまらなかった彼女がすぐ側に立っていた。 「時間に遅れてしまってごめんなさい……」 別れた時より綺麗さを増して、少女には無い大人の色気を感じさせる女性へと成長している彼女に和輝は目が釘付けになっていた。