直緒は、バイオリン弾きであった。 バイオリニストになるのが夢で、ダメもとで受験したフランスにある音楽大学に先日受かったのだった。 しかし、大好きな彼と離ればなれになるのは堪えられないとずっと悩んでいた。 考えて考えて考えた結果、別れてしまうことがお互いの為になるという結論に達し、みんなが盛り上がるこの日を最後にしようと決意した。 なぜ、この日なのか。 直緒は少しだけ期待していたのだ。 彼が引き留めてくれるのを。 そして、もし引き留めてくれたならクリスマスを理由に伝えたい言葉があった。