……ちゃん
……きちゃん
「美希ちゃん」
美希が呼ばれる声の方へ目を向けるとそこには早苗の青い顔があった。
「あれ?早苗さん、どうしたの?具合悪そうだけど……」
「もう、どうしたのじゃないわよ!美希ちゃん、近くの公園に倒れてたって言って運ばれて来たのよ。もう、おばさんあなたまで目を覚まさないんじゃないかって気がきじゃなかったんだから」
涙ぐんでいる早苗に、美希は微笑みながら「ちゃんと起きたし大丈夫だよ」と言った。
「風邪からの熱みたいだけど、高熱で脱水状態だったから念のため、今日一日入院することになったから。おばさん、美希ちゃんのお父さんに連絡して、着替え持ってくるからちゃんと寝とくのよ」
そう言って早苗は病室を出た。


