「すでに心変わりしてたらどうしよう…………いや、弱気はダメだぞ。あぁ、告白ってこんなに緊張するんだ……人に気持ちを伝えるってすごく勇気がいることなんだね」
一人でぶつぶつ呟いていると、「時間大丈夫なのかーー?」と美希を呼ぶ父の声がした。
「大変!!もうこんな時間!?早く家を出ないと待ち合わせに遅れちゃう!」
美希は準備しておいたコートを羽織ると急いで部屋を後にした。
お向かいさん同士だが、今日は近くの駅で待ち合わせをしていた。
クリスマスイブのこの日、駅周辺が華やかになっているため、返事をするのに絶好の場所だと美希は考えたからだ。


