聖夜の奇跡






2年前。



美希は、いつも通りの朝を迎えていた。



少し違うとしたら、この昂っている気持ちだろう。



「今日、拓人に気持ち伝えるんだ。頑張れ美希!」



鏡に写っている自分に向かってガッツポーズを取った。



一月前に拓人から好きだと言われ、最初こそ混乱していた美希だが、すぐに自分も同じ気持ちであることに気付いた。



しかし、未だに伝えられずにいた。