それから三日間。 私は風邪で寝込んだ。 病院には行かずに、ひたすら自宅療養。 ベッドに身体を埋めて、ひどい熱でぼーっとする頭を過るのは、あの日嗅いだ先生の匂い。 常に食べているイチゴのアメの匂い。 それに混ざったタバコの匂い。 思い出される度に、ギュッと締め付けられたように胸が痛むから、左耳に付いているピアスを触り、心を鎮めた。 本当に、迷惑な病状だった。 熱で冒されるだけでなく、気持ちまで何かに侵食されていくような気がしたのだから。