考えられなくは、ない。 いや。 そうだったのか、と納得してしまった。 だって、先生は確かにアメよりもタバコの方が似合っている。 でも…。 「でも、せんせ? 準備室では吸うんですね?」 私は、どんだけ先生に突っかかりたいのだろうか。 「そう言えば準備室には灰皿があったし、私を背負った背中からも少しだけ臭いましたよ?」 言われてから思い出してみれば、いつもの甘いイチゴに混じって、煙たい臭いを微かに感じた。 こんなことを言えば、先生が困ると知っていて、わざとだ。 私は、確信犯だ。